編者/FAMA

FAMA(ファマ)は、1990年に設立されたサラエボのインディペンデント・プロデューサー・グループ。サラエボが戦乱に巻き込まれる以前には、国営テレビの時間帯を買いとり「政治娯楽番組」を制作するなど、主にオーディオ・ビジュアルの分野で活躍した。 戦争が始まると、他のアーティストや文化人と協同して「サバイバル」のための様々なプロジェクトを企画。本書はその一環として実現された。 代表者はスアダ・カピッチ。1952年生まれ。哲学を専攻した後、1982年ベオグラード演劇学校を卒業。劇団主宰、映画監督などを経て、FAMAを設立。現在もサラエボにとどまり、ジャンルを超えた様々なプロジェクトを世界へ向けて発信している。 FAMAとは、セルビア・クロアチア語で「噂、伝説」の意。

翻訳/P3 art and environment

1989年4月、東京に開設された実験的制作・展示機関。「精神とランドスケープ」を主テーマとして、様々なアーティスト、科学者、エンジニアとの協同制作に力を入れ、芸術と環境分野における実験的な「ラボ」として活動を続ける。 インゴ・ギュンター、蔡國強、三上晴子など、気鋭のアーティストが集う場としても著名。1994年4月22日から5月7日には、FAMAと協同して写真展「サラエボ サバイバルガイド」を世界にさきがけて開催した。代表芹沢高志。

解説/池澤夏樹(いけざわ なつき)

1945年生まれ。作家。1975年から3年間ギリシャに住む。1987年、「スティル・ライフ」にて芥川賞受賞。代表作に「マシアス・ギリの失脚」(新潮社)など。ジャンルを超えた幅広い活動でも知られる。

監修/柴 宜弘(しば のぶひろ)

1946年生まれ。東京大学教授。バルカン近現代史、東欧地域研究専攻。著書に「ユーゴスラヴィアで何が起きているか」(岩波書店)、共著に「いま、なぜ民族か」(東京大学出版会)など多数。